そう気付くと、 指先ひとつ動かすのさえ おぼつかなくなる。 あたし、 いま、 どんな表情をしている? あたし いままで どうやって息をしていた? 「……早く、片付けよう」 そう、早く。早く。 そのまま 部屋に籠ってしまえばいい。 …そうしなくちゃ、いけない。 夜の空気のなか どんな瞳で 明良を見ていいのか。 わからなくなっている。 あたしは 『あたし』を どこに置いていいのか わからなくなる。 危険。 危険。 ……怖い。