正直、いまのあたしはくたくたに使い古された雑巾みたいな気分で。

気張って意地なんて、張れる状態じゃなかった。

見苦しくむき出しの心が、ひりひり痛くなりそうなくらい。

だから、気持ちがどっちを向いて、どこに傾いているのか、バカみたいにあからさまだった。


「明良……」


目の前にいるのは、あたしの好きなひと。


運命みたいに、たどりつく。