……え?


ポカンと情けない形に口を開けたまま私は動けなくなってしまった。

目の前には、期待と不安が入り雑じったような熱い瞳。

告白なんて、生まれて初めての経験だ。


「えぇーーーーーーーーーーーーー!?!?!?」


私は此所が職場だということを忘れ、周りの状況なんてお構いなしで、大声で叫んでしまう。

だってまさか、生まれて初めての告白を今されるなんて思わない!


「あの、あのっ、本気なわけ「本気です。じゃないとこんな所で言えないです」


しどろもどろな私を遮った杉森さん。

私を真っ直ぐ見つめる熱すぎる瞳に偽りなんてない。


「きゃっ!」


突然、グンッと後ろに身体が引っ張られた。

そして私は何かにすっぽりと包み込まれた。

フワリと漂ってきた香りは嗅いだことのあるシャンプーの匂い。
私が今使っている物と同じ物。