「良いんですか?俺が行っても」

「勿論。だから誘ってるし」

金を選ぶけど俺が好きだなんて言う女の婚約パーティーに行くわけ無いだろ。

「俺もつぐみも行かないから」

空気がしんとなった感覚が肌に伝わってきたが、無視をして残り少しの昼食を口に掻き込んだ。

「つぐみ、行くぞ」

つぐみの弁当箱の蓋を閉じ、持ったままの箸もつぐみの手から抜き取ると勝手に箸ケースに戻し、全てを弁当袋に勝手に入れると席から立ち上がる。
ポカンとしているつぐみの腕を掴んで強引に立ち上がらせると穂香に無表情で言った。

「お幸せに」

お前は伊藤のために誠意を見せるためにも、もう二度と俺に近付くな。




その日の夜。
カレーと缶ビールを前にいただきますをしようとした時だった。

「朝永さん、ちょっと電話がかかってきたので、先に食べてて下さいっ」