タクシーで家に帰った。
つぐみはずっと眠ったままだったから抱えた。
つぐみは小さいといえど、五階まではしんどかった。
なんとかベッドに寝かせたら、つぐみがようやく起きた。
座って目を擦りながら、ぼけーとした眼差しを俺に送る。

「朝永しゃん?なんで居るの?」

寝ぼけているようで俺が居ることが不思議らしい。
ベッドの横に立ちながら、はぁと溜め息が出た。

「迎えに行ってやったのにその態度かよ」

目を据わらせながら言うと、何故かつぐみの瞳にじわじわと涙に膜が張っていく。

「じゃあ、こなくて良かったでしゅよ……」

ポロっと涙が流れ出てきて俺は困ってしまって動けなくなった。

「嫌いっ!大っ嫌いっ!」

涙は更に流れ出てきた。

「分かったから落ち着け」

両手を前に出してつぐみを宥めようとするが、

「うわーん!」

大号泣。