恥ずい。
照れ臭い。
でもそれよりも嬉しいが上回った。
が、気恥ずかしくて、嬉しいなんて口には出せない。

「もうすぐ出て行きますし、お世話になっているお礼です」

笑顔のつぐみにフォークを差し向けられると嬉しかった気持ちが萎んでいった。
そんな自分がバレたくなくてフォークを受け取った。

「お前の分は?」

「私のは無いです。だって朝永さんのお誕生日ですから」

つぐみは両手を横に振る。

口に運ぶ。

今までで一番美味いバースデーケーキだ。

「美味いよ」

そう返すと何故かつぐみは顔を背けた。

「グミも食べろ」

そう言うが、

「朝永さんのですから大丈夫です」

つぐみは拒否し続けてこっちを見ようともしない。