私は未だ呆然としているが、朝永さんは私に微笑むと、今日も名残惜しそうに私から離れていった。

全ての事が理解出来ないが、とりあえず思ったのは、貴方は役者に向いていると思います。


「やっぱりつぐみに本気なんだよ。朝永さんだって結婚適齢期だしさ」

そんな朝永さんに何度も首を縦に振りながら何故か納得している愛佳ちゃん。


そんなはずはないと、否定な言葉しか出ない。

だって今の耳打ちにしかり、あの人からは私に対する愛情なんて一ミリも伝わってこないから。