「女は人の恋愛によくもそこまで盛り上がれるなって変に感心する」

演技がバレないように俺は会話で逸らそうと試み、再び穂香を見た。

「俺もそう思うよ」

伊藤が眉を下げて俺に同調し、笑った。

俺とは正反対で、温厚そうな男。
きっとコイツは穂香の本性を知らないと思った。

「じゃあさ、つぐみちゃんのどこが好きになったの?「ゴホッ!」

伊藤を観察していたら飛んできた穂香の質問に小嶋が咽せた。
ゲホゲホッ!と更に咽せたので背中を撫でてやった。

「大丈夫か?」

覗き込むと潤んだ瞳があって、ドキリとさせられた俺は誤魔化すように口を開く。

「つぐみの好きなところね……」

なんて答えるべきか。

「何でもしてくれるところ」

少し悩んで無難そうな答えを出した。

「つぐみちゃん、何でもご奉仕しちゃいそうだもんね!」

穂香が面倒臭くなってきたのは、俺の中では本当に穂香がもうどうでも良いからだろう。