マンションの近くのいつものスーパーで買い物をすると、空にある雲が黒かった。
早足で歩けと言ったが、間に合わなかった。
大粒の雨が降ってきて一瞬で全身ずぶ濡れ。

三分程でマンションに着いたが、不安になった。
雷が遠くから聞こえたら、あの日の泣いている小嶋を思い出したから。

「平気か?」

隣で息を切らしている小嶋の顔を覗きこむ。

「え?」とキョトンとしている小嶋。
どうやら大丈夫そうだ。

「……何でもない」

心配した自分とホッとした自分を小嶋に悟られたくなくて、誤魔化しながら横を向いた。


「朝永さんが居るから大丈夫です」


……え。


小嶋に顔を戻すと、俺に微笑んでいた。
その顔に変に鼓動が反応した。


「……どういう意味?」

思わず口から出た。