私は朝永さんにされるがまま、目を瞑りながらただ受け身でいるしか出来なくて。


必死に耐えていたら、突然身体から朝永さんの手の感触が消えた。


「目、開けろ」

朝永さんが口を開いた。

でも今、貴方の顔を見たくない。

「……嫌です」

聞き入れずに私は目を閉じたまま。

朝永さんは今は見ている。
でもどうせすぐに私を見ない。
私を見てくれない。

私じゃなくても貴方は良いんだから。

「泣く程嫌なわけ」

朝永さんがあの彼女の代わりに女性を求めていると気付いてから私はずっと泣いている。