「……だから、…だから…した」

「分かんないっ!」

声を拾えなかった私は苛々してきて再び叫ぶ。

朝永さんはフゥーと息を吐くと、私をじっと見つめた。
かと思ったら目を伏せて、

「……お前が……」

何かを朝永さんが言った。
でも声が小さすぎて、

「聞こえらかっら」

「聞いとけよ!」

聞こえなかったと伝えると怒鳴られて。

私が悪いの?
そんな怒ること無いじゃない。
男のくせにそんな小さな声を出す方が悪くない?
目頭がじわじわ熱くなるにつれ、再び苛立ちが襲ってきて。

「もう良いもん!私、もうしゅぐ出てくし!朝永しゃんにろっれ、私は奴隷なんらもん!」

私は思いのままに号泣しながら吐き出すと、朝永さんの表情が一瞬で曇った。
直後、切なげに顔を歪めて。