「畏まりましたっ」

そんな疑念が沸いたけれど、反抗すると何をされるのか分からないので、

「私、スーパーに食材を買って来ます……っ」

ビクビク怯えながら言った。

「あっそ。じゃ、俺先帰る」

気付いた時には背中しか見えなくなった。
そしてそのまま私を置き去りにして、遠ざかる背中。

残された私は呆然。


えっと……、

スーパー何処ですかね?


この辺りの立地が分からない私は、今日二回目の携帯のGPSを頼りに検索。
便利な時代で良かったわと変に安心した。
何かに納得しないと、あの人と一緒の家に帰れないと思ったから。

スーパーは此所から歩いて三分程の距離にあった。