「朝永さんが抱きついてきたからでしょ!」

私がこんなにも激しく焦っているというのに、目を瞑ったままクスリと笑う朝永さんの口元。

何一つ楽しい事はないですけど!?

「ねみぃし、寝ろよ」

貴方のせいで眠れないんですけど!?

「寝れませんって!」

「騒いでると口塞ぐぞ」

その言葉に一秒前の威勢は何処へやら。
私はピタリと止まる。

「口を塞ぐって……どういう風に……?」

思わず口から溢れた。


「試してやろうか?」


ずっと目を瞑っていた朝永さんと目が合った。


顔は無表情だが、獲物を狙うような射抜く目。