言葉にすると何故か涙まで一緒に出そうになった。
心臓も一緒に口から飛び出るかと思った。
だって人生初めての告白だもの。

今ここであっさり告白出来たのは、朝永さんには本気に捉えるわけがないと思ったから。

目の前の朝永さんの反応が気になって、私はずっと彼を見据えている。

先程まで反応してくれたのに、でも今はずっと目を見開いたままで。

不器用が好きだなんて言ったから、返答に困っているのかもしれない。


「なんか、こっちまで恥ずかしくなっちゃった……」

先程まではしゃいで興奮していた穂香さんが静かに呟いた声が耳に届いた。

これまでの私達の返答は全部嘘だ。

でも今のだけは演技じゃない真実。

私の本気さが穂香さんには伝わったのかもしれない。

その時だった。

背中に添えられたままの手に力が籠った気がした瞬間、突然私に近付いてきた朝永さんの顔。