「だって、俺達だけの秘密にしときたいし」

私の目線に合わせるように顔を傾げ、不意打ちで甘い顔で微笑まれて心臓は嫌でも跳ねた。


「キャー！甘ーい！」

両手で頬を挟んでクネクネ悶えている穂香さん。

反応に困り、引きつる顔で苦笑いの私。


「女は人の恋愛によくもそこまで盛り上がれるなって変に感心する」

そんな穂香さんに苦笑する朝永さん。
伊藤さんも「俺もそう思うよ」と眉を下げて笑っている。

朝永さんが穂香さんの相手をしてくれるのは有難い。
だって変なことを口走って、後々お叱りを受けたくなかったもん。
とりあえずお茶飲んで落ち着こう……。


「じゃあさ、つぐみちゃんのどこが好きになったの？「ゴホッ！」

穂香さんから次に飛んできたのは、私を飲んでいたお茶に咽せる程、心をマックスに動揺させる質問で。