素早く正解を出さねばと、口に入れた卵焼きを咀嚼しながら激しく悩む私。
間がありすぎると穂香さんに勘繰らせてしまうかもしれないし。
とりあえず私からってことにしておこう。


「俺だよ」

え。


私ですと言おうと口を開いた時、朝永さんからまさかの発言が。

驚きすぎて、朝永さんへと勢いよく振り向いた私。

朝永さんは穂香さんを見ていた。


「うっそ！そうなの！？何て言ったの！？」

朝永さんが返したことで穂香さんのテンションが再び上がる。
前のめり気味に朝永さんに更に追求する穂香さん。


「そこまでは教えない」

ナチュラルに微笑んでナチュラルに会話をしている朝永さんを不気味に感じるのは私だけだろうか？

それに嘘を本当のように話せる朝永さん、凄すぎる。
やっぱり朝永さんは役者に転職するべきです。
なんて感心していたら、朝永さんと目が合って。