平日はスーツにビジネスバッグだが、今日は鞄を持たずにいつもよりラフなスキニーの黒のスラックスと爽やかな白いシャツと茶色の革靴が物凄くお似合いだ。

でも一番持っていかれたのは、ベース。
背も高いし、スタイルも抜群、それでいて整っている顔。

私、こんな格好良すぎる人の隣をずっと歩いていたんだなと今更ながら気付いた。
そりゃ、会社でも注目浴びますよ。

それにこんな高いワンピース、初めて着た。
着飾った私。

そんな状況だからだろう。
心の中がざわついて。

今の私達、周りからどう見えているのだろう……なんて気になってしまう。


「……何だよ」

私はいつの間にかじっと朝永さんを凝視してしまったようだ。
私に見られていたことが気恥ずかしかったのか、朝永さんは掴んでいた私の腕をパッと離し、照れたような顔で目を少し細めてボソリと呟いた。


「これからどうするんですか?」

私はそんな朝永さんに質問する。