「お前さ、いつも同じ服着てんの?」


思わず眉を寄せたところに、女子に向かってなんと失礼な質問をあっさり飛ばしてきたもんだから、眉間にはくっきりと皺が刻まれた。

どうせ私は今、グレーの長袖カーディガンが一着と、Tシャツとジーンズと下着の見た目同じような三セット分の服しかないですよ。


「……火事で燃えてしまいましたから」

苛々してムスッと返す私。


「この後、出掛けるぞ。準備しろ」

「え」


苛々していた私だが、今度はポカンとさせられる。

出掛ける……?
何故に……?