【side亜輝斗】


「うげ...。
まだ口の中いちごミルクの味するんだけど柚はどんだけ甘いの好きなんだよ」




そんな風に思ってククッと笑ってる俺は及川亜輝斗(Akito Oikawa)。


人並みの容姿と口の悪さから「黒王子」って呼ばれているのは俺の耳にタコができるくらい聞いてきた。




それより柚、俺と間接キスしたって気付いたかな。




...いや、「早く返して」って普通に言ってたし絶対気付いてないよな。柚のことだからきっとそうだ。


隣の席でなぜかにやにやしてる柚を見ながら1人で納得してたら背中に何かぶつかった。


普通なら何がぶつかってきたか確認するだろう。



が、俺はそのぶつかってきた正体になんとなく察しがついたから無視。