やっと学校の補講が終わり夏休みにやっと入った。
俺は部活に入っていないので、まるまる夏休みがやってきたのだ。
これは喜ばずにはいられない。
宿題は山のように出ているけれど、今は目を瞑って見ない振りをする。
夏休み、まずは朝早く起きなくて良いのでアラームのセットを消しておく。
いつまでも自分の好きな時間まで寝ていても良いなんて天国だ。
寝過ぎると頭が痛くなると言う弊害が待っているが、今の時期にしか出来ないことだ。甘んじて受け入れようと思う。
そして、好きなときにご飯を食べて、自分の部屋でゲームを満喫する。
あぁ、幸せだ。
この時間がいつまでも続けば良いのにと思う。


「♪~♪、」


スマホがメッセージが来たことを知らせてくれる。
光平からか、メルマガか、と思いながらスマホを開いてみると、思っていなかった人からのメッセージだった。


『今日、暇ですか』


かわいらしいスタンプも一緒に送られてきて、差出人は転校生。
夏休みに入ったら転校生とも会う機会はほとんどない。
メッセージなんて送られてくるとは思っていなかったから少し意外だった。


『暇ではありません』


俺は、一言返した。
スタンプはつけない。


すると、またすぐに返事が返ってきた。


『じゃあ、明日はどうですか』


なんで、敬語なんだろう、と思いながら俺は返事を打つ。