それが出来るようになったのは莉桜菜のおかげで、これからもずっと彼女と一緒にいるんだろうなって漠然と思っていたのに、そこに投下されたのはこの世の終わりのような爆弾。


「莉桜菜は・・・自分の人生のレールの終わりを、受け入れたと言っていました」
「っ、」
「俺は、・・・莉桜菜が受け入れたのであれば、俺も受け入れようと思いました」


限られた時間があるのならば、それをどう彼女と過ごすことが出来るのか。
少しでも莉桜菜の側にいたい。
レールの最終地点に到達するそのときまで。


「俺は、彼女がいなくなるまでにやりたいと思うことを全部叶えます・・・そして、楽しかった。生きていて幸せだったと思いながら旅立っていってほしいと、・・願っています」


最後は、涙声になって震えてしまった。
気づけば、俺の目からはいくつもの涙が流れていた。


でも、まだ言いたい言葉があった。


「今、否定し続けることは簡単です・・・でも、後悔するような事にはならないでほしいです・・・こんなこと俺が言える立場でもないですが・・・」


何様かと怒られると思った。
でも、それは違った。

「・・・・あの子はね、小さい頃から体が弱くて・・・ずっと病院の入退院を繰り返していたの」


ポツリと、莉桜菜のお母さんは言葉を紡いだ。