「よろしく頼むよ!相棒!」
「こちらこそ、頼むよ相棒」


これでいい。
俺も光平も選んだ道は今は最善だ。
この先はまだ誰も分からない。
でもチャレンジしないと何も変われない。
莉桜菜が言った言葉を刻みつけるように俺は、悔いのないように生きようと決めた。


オーディションということで、歌合わせや色々としなくてはいけない。
それは、明日からと言うことで、莉桜菜の病院に行った後にすることに決めた。
光平もそれでいいと言ってくれたから一安心だ。
今日は、ギターを持ってきていないので今日はお開きにして俺は家路についた。


「ただいま」


家に帰ると、リビングから賑やかな声が聞こえてきた。
それは、テレビからの音で、こんなに大きくて近所迷惑にならないかと思うくらいだった。


「あ、おかえり。真司」
「ただいま・・・なんか、うるさくない??」
「そう?そんな気しないけど・・・あぁ、そうそう」

テレビのボリュームを下げながら、母さんが言う。


「振り袖、貸してもらえるところあったわよ。美容師さんもお母さんの知り合いがしてくれるって」
「本当か?」
「本当よ。日にち決まったら教えて。空いていたらすぐしてくれるわよ。あんたの方は?病院に聞いてきたの」
「許可、もらった。何でもして良いって」
「良かったわね」


良かった。これで莉桜菜がしたいことを叶えることが出来る。
日にちはどうしようか?
あとで、カレンダーを見て確認しなければ。