「お、吉田ちょうど良かった」
「俺?」
「そうそう、お前に頼みたいことがあるんだ」
ちょっときてくれと言われ、俺は担任の後に続いた。
担任は、職員室に入っていくと、ファイルを持って戻ってきて俺に渡した。
「お前、塩田の家知っているよな?」
「え?まぁ」
「一緒に帰っている姿よく見かけるし、すまないが、手紙をもって行ってくれないか?ちょっと大事なものもあるから」
ファイルに挟まれた手紙を俺は反射的に受け取った。
「分かりました」
「頼むな」
「はい」
俺は、ファイルを持って教室に帰った。
ファイルの中には、保護者へと書かれた手紙やらチラシやら色々入っていた。
俺は、そのファイルを曲がらないようにすぐに鞄の中に入れた。
そうだ、この手紙をもって行ったら莉桜菜の様子も聞けるかもしれない。
午後の授業は、思ったよりあっという間に時間が過ぎていって放課後がやってきた。
俺は、いつもより早く身支度を終わらせてから早々に教室を出た。
早歩きで靴箱まで行って外靴に履き替えてからすぐに学校を出る。
いつもの通学路も早歩きで歩いて自分の家じゃなく莉桜菜の家に向かう。
莉桜菜の家は一度しか行ったことはなかったが覚えている。


