キミに伝えたい言葉がある



なんで休むのか、と聞くと、彼女は入院することになったと言った。


「入院・・・?」
「この前、検査したんだけどなんか数値が良くなかったんだって。だから検査入院なんだー、大丈夫、そんな長く休むことはないと思う」


しばらく真司君とこうやって一緒に過ごすことが出来なくなるんだ。
そう彼女は寂しそうに言った。


検査入院・・・何の検査かはわからないが、1週間くらい休むことになるのだろうか?
時期については、怖くて聞けなかった。


「・・・お見舞い、行って良いのか?」
「え?来てくれるの?」
「行って良いなら・・・」


莉桜菜は、少し悩んだあと、首を横に振った。


「んーん、大丈夫。すぐ帰ってくるから・・・待っていてくれると嬉しいな」
「・・・そうか、」
「うん」
「・・・待っとく・・・」


最後の言葉は、小さくなった。
でも、その言葉は莉桜菜にはしっかりと届いていて、彼女はにっこりと笑ってくれた。


学校に行かなければならない時間も迫ってきたので、俺たちは公園を出て学校に向かった。
莉桜菜は、職員室に用事があるからと言って、俺から自分の鞄を受け取ると、職員室に行った。
俺は、1人で教室に向かいながら、気が重い感じがしていた。