高校二年生としてその後に残された時間は短かった。

テスト勉強に追われているうちに時間は過ぎ、高校生活最後の一年へ足を踏み入れた。

数多くのクラスがある中、わたしは一組に放られた。

小学校も中学校も三年生の頃は一組だった。

ショウゾウのいない一組に振り分けられたと知った瞬間こそつまらないなと感じたが、そのクラスには高本くんがいた。

昼休みの強い味方、タケモリもそうだった。

ショウゾウさえいてくれたら完璧であったそのクラスの担任は、眼鏡をかけた左利きの男性教師だった。

わたしの記憶が正しければ美術を担当しているはずのその男性教師は、普段は温厚で優しい笑顔が印象的だが、いまいち怒りのポイントがわからない人物である。

ここが小学校でなくてよかったと心底安心した。

彼のような人物に一日中そばにいられては、わけのわからないまま怒声を聞くことにもなりかねない。