その瞳に写る頃


最後、菌に対する効果もある消臭スプレーを布団全体に吹き掛け、スプレーの匂いにくしゃみをしてから部屋を出た。


ダイニングテーブルにはわたし用の茶碗と皿に加え、一つのグラスが置かれていた。

皿には千切りキャベツと、大好物であるコーンクリームコロッケ、グラスには赤っぽい色の液体が注がれていた。野菜ジュースだろう。

席に着き手を合わせ、並ぶ品をゆっくり食べた。

食べ物には命がある、それを無駄にしてはいけない、すべてのものに感謝して――というのが我が家の教えである。

幼い頃、寝坊して朝食を流し込むように食べたとき、このことを深く教えられた。


食後、手を合わせて「ごちそうさまでした」と小さく発し、台所で洗い物をしている母へ、先に「いってきます」と告げた。

さらに「コーンクリームコロッケ最高でした」と告げながらリビングを飛び出し、洗面所へ走る。