冷蔵庫には緑茶とスポーツドリンク、百パーセントのオレンジジュースがあった。
「オレンジジュース飲んでいい?」と母に確認を入れると、「そろそろ期限切れそうだから助かる」と返ってきた。
「えっ……大丈夫?」
言いながら確認した紙パックの上部には、今日の日付が書かれていた。
「オレンジジュース、期限は今日までですって」
言った直後、冷蔵庫が扉を開けておき過ぎだと知らせる音を鳴らした。
「早く閉めて、冷気が逃げる」
リビングからの母の声に「はいはい」と返事をしながら冷蔵庫の扉を閉め、グラスにオレンジジュースを注いだ。
ちょうど一杯分ほど残り、母にオレンジジュースを飲むかと問うと飲むと返ってきたため、オレンジ色の液体が入った二つのグラスとともにリビングへ戻った。



