その瞳に写る頃


残りの昼休みは、「タケモリのやつこれからもどんどん使ってやる」、「大きな嘘とやらを繰り返せばいい」、というショウゾウの言葉に笑いながら過ごした。

五限目と六限目は、それぞれ苦手な教師による授業だった。

わたしは午後に二時間続けて苦手な教師二人が働くこの日を、密かに「週に一度のブラックデイ」と呼んでいる。

この一日に名称まで与えている人は少ないだろうが、この日を憂鬱に感じている人は少なくないと思っている。


帰りのホームルームが済むと、わたしはショウゾウとともにさっさと教室を出た。

日直がなにか仕事を頼まれていたが、わたしたちに知ったことではない。


外はすっかり晴れていた。

一度激しく降ったときがあったが、今の空はそれを一切感じさせない。

激しく降ったときを思い出させるのは、じっとりした重たい空気と、そばにある花壇や青空を写す水たまりだ。