物語や登場するキャラクターの設定を考えている間に、残り少なかった夏休みは明けた。

くじ引きで行われた席替えの結果、わたしと高本くんのみ席が変わらなかった。

くじ引きの結果に逆らうことになるものの美澄と高本は席を逆にしても構わないと担任は言ってきたが、

机と椅子を移動させるのが面倒に感じたわたしたちはそれを拒んだ。


学校では、タケモリを走らせて手に入れたおばちゃん特製デザートを堪能しながら、

高本くんの隣の席になった、時々話をする程度の仲である女子の席を借り、絵本の話を進めた。


放課後はともに高本家へ向かい、通学路でも高本家でも絵本の話をした。