「百瀬(ももせ) リンネ、小学校三年生です」
「父上のすぐ下の弟の子」
ショウゾウは情報を追加すると、「はい次」と呼び掛けた。
「百瀬 アイネ、小学校三年生です」
「リンネの双子の姉」
はい次、とショウゾウの切れのある声が入る。
「ヤマムラ ソウタ、二年生」
「こいつがさっきわたくし翔子様を撃った問題児。父上の妹の子」
ネクスト、とショウゾウはいとこに呼び掛けた。
「シモザワ ハルノ、小学校三年生です」
「父上の、一歳上の姉の子」
ショウゾウの声が入る前に少年が出てきた。
「百瀬 レオン、小学四年」
「父上の二歳下の弟の子。以上の五名が、わたくしの小生意気ないとこであります」
「おお……。お父様、ごきょうだい多いんだね」
「あそこも五人だね。おかげで親戚の集まりとかとんでもない騒ぎよ。わたしとこいつらで六人、さらに大人が十人近く集まるからね。本当、もう大騒ぎとしか言えない感じ」
ショウゾウは小さく苦笑した。
「ていうかショウゾウ……小学校低学年程度の宿題の指導で一週間掛かったの?」
「いや、サクゾウなら一か月掛かってるし」
ショウゾウは瞬時に返してきた。



