その瞳に写る頃


次のページでは、手の主であった短髪の少女が小人の少女を描く際にも使用していた木製の椅子に腰掛け、脚を組んで困ったような表情で小さなドレスのような服を持っていた。

机に立つ、ティーシャツにショートパンツ、頭には帽子という姿の小人の少女は、楽しそうに短髪の少女へ指示を飛ばしている。

小人の少女の足元は、飾りや作りかけのそれで随分と散らかっている。

短髪の少女は、服装を見る限り活発な少女だ。

ゆえに小人の少女好みのかわいらしい服を作るのが苦手なのだろう。

それで小人の少女の指示に従い、いろいろな飾りを作り、小人の少女の足元――木製の机の上が散らかったのだろうとわたしは推測する。

ふとページの右下へ目をやると、机の下にある引き出しから床へ垂れる細い紐を使い、机の上の少女と同じくらいの大きさの少年が机の上を目指していた。

彼の後ろには同じ大きさの男女がそれぞれ一人おり、少年は手を伸ばして跳ね、少女は少年二人を見守るように一歩下がった場所にいる。