ある日突然、事件は起きた。

私はここ最近、レオンがなぜ私のことを麗花と呼ぶのか気になり、レオンに問い詰めていた。

しかしその度にうまくはぐらかされ、結局聞けずじまいだったのだ。

またいつものように、レオンが屋敷にいなかったので、私は森に探しに来ていた。

すると、どこかからか、声が聞こえてきた。

その声につられて奥へ進んでいくと、深くフードをかぶった人がいた。

「レオン、なの?」

「レオンなら、そんな嫌がらせしてないで早く帰ろう?」

「・・・・」

「あなたはいつも、レオン、レオンとあの者が来てから変わってしまわれた。」

「あの者さえ、いなければ!」

「え?」

その時、ビュウと風が吹き、フードがとれた。

「あ、あなたは、ネーストリア家の・・・」

「そうです。私のような者を振るわけはないのです。あの悪魔に騙されているのです!」

「気付いてください!アリス様!!」

その時、私の後ろでガサガサと音がした。

「麗花!!!」

「レオン!」

「どうしてこんなところに・・・」

「危険、あの者は危険よ!早く逃げて!」

「そうはさせるか。」

「出てこい!」

ガサガサガサ

たくさんの男達が刃物のようなものを持って出てきた。

どうやら、囲まれていたらしい。

「レオン、どうしよう?」

「俺が囮になるから、麗花は3.2.1で走るんだ。」

「ダメよ。レオンが囮なんて絶対・・・に」

私がそう言い終わった直後、私の視界には赤い鮮血で溢れていた。