怨返し─赦されない私の罪─



「ここは俺らの遊び場の一つでな、よくたむろしてるんだけどよ。ちょっと周り見たら、涙目の佐々木を見つけてよ、ここに招待してやったんだよ。んで、佐々木と来希が楽しんで俺は傍観して....ちょいと外の空気吸おうと外へ出たらお前が走ってくんじゃん?
学校では散々生意気な事をしてくれたからなぁ〜。お前も招待してやったってこと。

お前も佐々木も本当に運がねぇよなぁ〜。」


「...最低....私はともかく佐々木さんは関係ないでしょ!?それに、今こんな事したら私達が密告しなくても警察に」


「あっ、その点は大丈夫なんだなぁ〜。その辺は病院にいる京吾と話はしたんだけどよ、警察は既に諦めムードらしいぜ?俺達が襲われて、最後まで否定していたと証言してくれる目撃者もいるし、第一お前ら喋らねぇもん。
イジメの現場を目撃されてる訳でもないし、アリバイだって作ってある。俺達は頭のイカれたババアに推測で襲われた被害者で取り扱われてんだよ。」


依奈の奥底から熱い何かが沸き起こってきた。章太だけでなく善子まで侮辱した事、そして何故元凶である三人が逃げれる道があるのか、依奈はそれを戒め憎んだ。


「....ふざけないで!あんた達なんてすぐに」


「もう黙っとけよ。マジでうるせぇ〜」


清都は冷たく言い放つと、右手で依奈の鳩尾を殴った。メリメリと拳が入るのを理解したのと同時に激痛、息が全て外へ出て呼吸が苦しくなった。