清都は缶コーヒーを持ちながら、興奮気味になっていた。
「そこまで考えてんのか!まじやべぇな京吾!暴走族とも繋がってて頭も切れる。もう敵無しだろ!」
京吾はニヤつきながら、ボーッと星空を眺めた。
話が脱線したのがあまりよく思って無かった来希は何処か慌てながら話を戻した。
「じゃあ結局女子でいいってことだな?じゃあ佐々木ちゃんね!決定だわ!」
「は?待てよ。それだったら絶対乃花の方がいいって。あいつまぁまぁ人気あるぞ?
なぁ、京吾はどうよ?」
「俺は誰でもいいわ〜。うん、ストレス発散出来れば誰でも。」
「じゃあ佐々木ちゃんでいいじゃん!もうそれで決定しないか?」
「どんだけ推すんだよ。わんちゃん朝反抗してきた千澤でもいいんじゃねぇか?前はターゲット立候補上がってたし。見せしめ的な感じでやった方がいいだろ。」
依奈の名前が出てきて京吾は二人の会話を上の空にして考えた。
清都の意見も一理ある...だけどなぁ〜。あぁでも....どうすっかな〜。
そんな事を考えていると、京吾はいち早く気が付いた。
目の前の暗闇から、ヨタヨタとこちらへ向かって歩いてくる人物に。
何処か無気力で気持ちだけで動いているような印象を受ける女性。
女性の事に二人は遅れて気がつく。



