捻りが加わった静華の後ろ蹴りは美苗の顔面を捉えた。美苗は蹴り上げられて頭を上げさせられると、フラフラしながら何歩か後ろへ下がっていく。 美苗の身体はロウソクの火を消すかのように力を無くし、そのまま白目になりながら倒れた。 「フンッ...少しは理解出来たかしら?」 静華は腕を組み直して、気絶した美苗にそう言い放った。まるでドラマのワンシーンを見ているかのような、綺麗でスカッとするその状況に依奈は見とれていた。