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依奈はようやくのことで滝歌工場の裏手の第三倉庫まで辿り着いた。依奈自身、ここに倉庫があったことも知らなく、余計に不気味に見えた。
辺りは既に夕暮れ、夕日を見ると少し落ち着いた気分になれるのが依奈にとっては救いだった。


静華....後で謝ろう。絶対に謝ろう。私、言っちゃいけないこと言っちゃったし...


依奈は静華の事で胸を痛めつつ、倉庫の前に来た。倉庫の扉は微妙に開いており、依奈は重いその扉を開けた。
錆のせいかすごく重く、人一人入れるくらいしか開けられなかった。

依奈はやっとのことで倉庫内に入ったが、倉庫内は暗闇に染まっていた。だが、倉庫内の暗闇からまるでいくつもの目で監視されているような気分になった。


「.......美苗？美苗どこ？」


暗闇に話しかけるが返事は帰ってこない。依奈の声は倉庫内に反射しただけで消えた。


「....え？ここだよね...美」


突然後頭部に衝撃が襲った。依奈はロウソクの火が消えるかのようにフッと意識が消えて、その場に倒れた。