「大丈夫よ。悲しいけど、いつまでも引きこもってられないよ。それよりも、依奈。やっぱり心配よ。クラスメイトがどんどん亡くなって...佐々木さんとは仲が良くなり始めたっていう話だったじゃない。」


「うん....裕子とはもっと仲良くなれた筈だったけど...うん、やっぱり悲しいかな。辛いよ。章ちゃんの事も....やっぱり...」


「そうよね....」


車を走らせて数十分、明るい音楽しか流れていなかった車は家に着いた。二人は無言のまま車を降りて家の中へ入る。


「あ、そうそう。依奈、今日は善子の親族の人に謝罪に出掛けるから、お留守番頼むわよ。怪しい人がいたら絶対に出ないこと。もし、窓とか破って入っちゃったらすぐに隠れること。分かった?」


「うん、分かったよ。」


依奈は知っているが、他の人は怨霊のせいとは知らない。未だにクラスメイト全員の親はには厳戒注意体制。事実を知っている依奈にとっては邪魔な足枷だった。

自分の部屋に真っ直ぐ向かい、部屋に入るとベットに寝転がって寝てしまおうとするが、勉強机に違和感があった。
それは整理されている勉強机の上に白い紙が置いてあった。


「?こんなの置いたっけ?お母さんかな」


依奈はその白い紙を手に取り、裏側を見た。
裏側には文章が書かれていた。