私は仕方がないって思ってた。そうなっても仕方がない。そして、これが一生続くんだと....
だけど、依奈達は違った。会ったばかりの私を受け入れ、そして友達と呼んでくれた。こんなレズで自分勝手で空気読めずの...このダメダメな私を!友達と呼んでくれた存在なの!!」
「し、静華....」
「私の友達を...私の親友を奪ったことは絶対に許さない!!一緒に買い物へ行く約束もしてたのに!私達の思い出はこれからだったのに!!それを....全部!全部あなたが壊した!!」
享吾は殴られた怒りがまだ引かず、見下すようにして片手に持っている血がついた黒い凶器をチラつかせ、言い放った。
「...で?」
「ッ!!殺してやる!!殺してやるぅぅぅぅぅ!!!」
「だ、駄目!静華ぁ!やめてぇ!」
依奈は叫ぶが静華には届かなかった。目の前の憎き相手で、それを殺したいという衝動があまりにも大きすぎた。
静華は享吾に向かって走り、その木の棒を振った。
享吾は少し後ろに下がり、その木の棒が空気を切った瞬間に間合いを詰め、その黒い凶器で静華の頭を目がけて全力で殴った。
静華は殴られた方向へ身体を飛ばし、持っていた木の棒は手元を離れて倒れた。
静華は立ち上がる様子もなく、ピクリとも動かなかった。



