依奈は歯を食いしばり、京吾の手を払って、自分の机から鞄を持って教室を跡にした。


溢れ出てくる涙を片手で抑え、玄関まで走る。
その姿が章太を見殺しにした時の自分に重なり、更に涙が溢れる。