怨返し─赦されない私の罪─


まるで転げ落ちてくる際に受けた痛みの合計を一気に与えられたかのような痛み。

意識がドンッと下へ叩きつけられたような感覚になり、周りの音は耳鳴りで遮断された。視界もボヤつき、意識は薄らいでいく。


清都は痛みと虚無感に包まれていく。


ぼんやりとする視界の中で母親らしき人物が目の前に来て慌てていた。怒ってても、自分が嫌っていても、いざという時は心配してくれている事に、清都は少し安心していた。

意識が遠くなっていくと、痛みは徐々に感じ無くなっていた。


母ちゃん....兄ちゃん...本当にごめん....こんな俺でも心配してくれてありがとう....俺は....もう眠い....疲れた....


清都の瞼が段々下がり、母親が顔を近づけ涙を零している。
清都は何度も何度も感謝し続けながら、瞼を閉じ、意識はプツリと消える。