「てめぇ!俺にそんな事を言えた立場か!?そもそもてめぇが連絡すれば済む話だっただろうが!そしたら態々こんな所まで来る必要無かったんだぞおら!
あっ、すいませんね。すぐ終わらせるんで。」
清都の兄の急な切り替えに反応し、依奈達は頷くことしか出来なかった。何か口を出して止めようとも思ったが、何故か傍観するしか出来ず、ただただ清都が責められるのを見ていた。
「ったく....人様に迷惑かけて...恥ずかしくねぇのか?」
「い、いや。それって兄ちゃんのせい....」
「てめぇが連絡しないだろうがドアホ!下で母さん待ってっからさっさと説明してこい!」
そう言うと清都は兄に尻を蹴られ、涙目になりながら鳥居へとしょぼくれながら歩いていった。
清都の兄は呼吸を荒らしていたが、段々落ち着きを取り戻したと思うと、依奈達の方を見てぺこりと頭を下げた。
「いや〜本当にすいませんね!家の清都がお世話になって!可愛い子ばっかなんでつい嫉妬しちゃいましたよ。ハハハ!」
清都の兄の豹変ぶりに全員苦笑いしか出来ていなかった。静華の祖母は「若いねぇ〜」と呟きながら部屋へと戻って行った。
「どうすっか?清都は何か悪い事してませんでした?」
「あ、あぁ....別に何も無いですよ。うちの祖母がご飯を食べさせてあげたいっていうワガママを聞いてもらっただけなんで。」



