怨返し─赦されない私の罪─


「いでででで!わ、悪かったから!俺が悪かったから耳引っ張らないで兄ちゃん!」


「昼間から急に飛び出してから一切連絡尽かずで母さん心配してたんだぞこら!」


「ほ、本当にごめんだって!気が付かなかったんだよォ!」


「携帯依存症のてめぇが連絡気付かないわけないだろボケ!変な言い訳すんじゃねぇ!」


清都が気づかなかったのは、依奈達は理解していた。泣きながら必死になって依奈の家に駆け込んだ姿を見たら、理解するのには難しくなかった。


「あ、あのぉ〜。大丈夫ですか?」


依奈はソロ〜っと一歩踏み出して、そう声をかけると、清都の兄はポカーンとして依奈達を見つめていた。


「え?あ、あぁ大丈夫っすよ。何か恥ずかしいとこ見せちゃいましたかね?ハハ...
清都、これどういう状況だ?どう見ても同い年だよな?....!まさか....てめぇ、可愛い同年代と集まって未成年飲酒してるんじゃねぇよな!」


「は、はあ?ち、違うって!普通に飯を食ってただけだって!」


「じゃあなんで男居ねぇんだよ!ハーレムみたいなこんな環境、何か悪いこんしてるに違いねぇ...まさか、てめぇ!もしかして淫らな交際してねぇよな!あれだけ女の魅力に溺れんなって言ったの忘れたんか!」


「なんでそうなんだよ!お得意の勘違いで変な事言わないでくれよ!ただの友達だって!」