怨返し─赦されない私の罪─


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「うわ!これめちゃうまっすよ!!こりゃあ飯が進みますわ!」


「あらそう?美味しそうに食べてもらって嬉しいわ〜。」


外は暗くなり、テーブルを囲んで依奈達は食事をしていた。目の前に並ぶ豪華な料理を清都は次々に手を出しいく。
静華は清都を横目でみつつ、ボソボソと愚痴を吐きながら食事を口へ運んだ。

いつ殺されてもおかしくない状況から、お守りという盾を身につけ、緊張感が解れたのか清都はいつになく興奮気味だった。

裕子と美苗は楽しそうにお喋りしながら食べ、依奈は黙々と食べていた。
ふと気になることがあり、依奈は箸を止めた。


「...ねぇ静華。両親は?」


静華は愚痴をピタリと止めると、深く溜め息をし、箸を進めながら答えた。


「父親は今、他県に住んでるわ。前まではこのお寺を継ぐみたいなことを言ってたけど、母親が交通事故で死んで、私の学費を持つのにはお寺じゃ無理だって言って。
丁度一年前ね。私が女学園に入ってから半年して。」


「そうなんだ....なんかごめん。聞かなければ良かった...」


「別に大丈夫よ。確かに悲しかったけど、時は経ってる。まぁ慣れてはいないけど....

それよりも酷いのは父親よ。私は苦しいなら女学園は退学するって言ったのに、自分勝手よね。