「あ、ありがとうございます。」
お礼をいうと、依奈はお守りをポケットの中へとしまった。
「今日はこれで終わりよ。あ!そうだ!皆さん今晩家でご飯を食べないかしら?」
「ちょ、おばあちゃん!いいよ、そこまでしなくても。」
「いいじゃない静華。静華がお友達を連れてくるなんて久しぶりじゃない。小学生以来かしら?」
静華の祖母は楽しそうに話していたが、祖母失言に静華は下を向いて、ブツブツ言いながら顔を赤らめた。
「ね?皆さんどうかしら?何かこの後予定は?」
食いつくように言われ、静華の犠牲が無駄になってしまうと悟り、四人は渋々頭を縦に振った。
「あらそう!なら早速スーパーに買い出ししなくちゃね!今日はご馳走ね!」
静華の祖母は急いでその場から移動しようとしたが、何が原因か分からないが、フラッとして倒れそうになった。
静華は血相変え、慌てて近寄った。
「おばあちゃん!大丈夫?」
「え、えぇ....ちょっと貧血かしら?大丈夫大丈夫。私の事はいいから、静華はその子達と時間まで暇つぶししといて。」
そう言うと静華の祖母は静華の手を抜けて、外へと出て行った。そんな祖母の背中を見ていた静華は、どこか不安そうな顔をしていた。



