川の中へ徐々に侵入してきて、清都をじっと見ていた。
まるでオセロのような光を移さない黒目。それを見ているだけで清都は吐き気に襲われる。



「や、やめろ!章太ぁ!来んじゃねぇ!!来んじゃねぇよ!!」


「あはは!見苦しいね清都君!章太が今ここに来てるのはあんたに恨み晴らすためだってのに!さっさと大人しく死んどけ!
俺達を散々玩具にした罰だ!ばーか!!」


清都は章太から逃げ出そうとするが、川の中な上に足が笑って立つのもやっとの状態。
清都は水しぶきをあげながら腕でしか逃げられなかった。
そして、そんなのではいかにゆっくりと進んでいるとはいえ、追い付かれるスピードだった。


距離が徐々に近づいて行き、遂に後少しという所で章太はピタリと動きを止めた。
ずっと水面を見つめ、立ち尽くしていた。


「いじんぐん...僕はぅらみをばらす為に...ごごにいるんじゃ....ないよぉ〜?」


「え?じ、じゃあなんで...」


維真が尋ねると章太はゆっくりと顔を上げ、維真の顔を見てニコッと笑った。
白歯を見せ、不気味な満面の笑み。
維真はゾッとしたのか顔を硬直させた。


「僕はねぇ?..."おんがえし"をじに来だんだよ?」


そう言うと、章太はその笑みのまま清都の方を向いた。