私は...罰を願ってた。章ちゃんを裏切った報いを。なのに、今助かる道が少し見えて喜んび安堵している自分がいる....
私は一体どうしたいんだろ...
暗くなっていく依奈の表情を見て静華はフーっと息を吐いた。
「....あなたを助ける為に、一つだけハッキリさせとくわよ?あなたに取り付き、襲ってくる霊の正体は佳川 章太君よ。」
「...え?」
「あなたの口調、話す時の態度からして心の底では薄々気付いていたみたいだけど、どうにも認めたくなかったと私は見てるわ。
そんなあなたに真実を伝えるのは心苦しいけど、必要なことだから勘弁してね。」
「な、なんでそんな事分かるの!あなたはオーラぐらいにしか見えないって」
「えぇそうよ。だけど、見えなくても分かる。こんな大きいオーラはあなたに接点があって相当恨んでないと少なくとも有り得ないのよ。逆に、章太君以外であなたを恨む人物っているかしら?」
そう言われると、依奈は黙り込んでしまった。手を丸く固め、歯を食いしばった。
気付いていた、美苗に言われた時から薄々は....だけどどうしても認めたくなかった。
章ちゃんはこんな事絶対にしない...
だけど...私を恨むのなんて...章ちゃんしか...
依奈はジワッと目に涙を浮かべ、震える声で喋った。



