怨返し─赦されない私の罪─


「どうして...どうしてそこまでして私の....」


そう聞くと、静華は依奈を睨んだ。性的な目ではなく、怖い先生の説教が始まるかのようなキツイ目だった。


「勘違いしないで。私はね、あなたを助ける為にここまで来た訳じゃない。」



「.......え?」


「私はあなたから話を聞きたいだけなの。あんなドス黒いオーラは初めて見た。
あなたは一体何をしたの?何をしたらあんなのに取り憑かれるの?答えなさい。嘘なんて言ったらただじゃおかないわよ?」


「わ、私だって!ついさっきまで襲われてて...襲ってくるのが何なのかも....見当がつかない...」


「...質問を変えるわ。あなた、自殺してしまった男子生徒に何をしたの?どんな仕打ちをして、自殺にまで追い込んだの?」


そう言われ、依奈の呼吸は荒くなっていく。そうハッキリと言われると、心がやはり苦しくなっていく。
静華に話す義務はない。だが、まるで神父に懺悔するかのように、依奈は静華に話さずには居られなかった。


依奈は章太との関係性、してしまったこと、イジメ、京吾達の事、そして先生と来希の死、自分が今置かれている状況、全てを包まなく答えた。
それを聞き、静華は更に目付きを鋭くさせた。


「...今の話に嘘は一つもないわよね?」