怨返し─赦されない私の罪─



え?...持論?....


女子高生は窓からベットへ移動し、まるで自分の物のように何の躊躇もなく、顔を埋めた。


「あなたのベット...いい香りね。なんのシャンプーを使ってるの?
ん〜....まぁ八十五点ね。合格よ。気に入ったわ」


え?何の点数?何の基準?


依奈は心の中でツッコミながらも、さっきとは違う別の恐怖を感じた。
女子高生はフッと鼻で笑うと、顔を上げた。



「自己紹介がまだだったわね。私は清水 静華。歳は十七で、姫夜女学園二年。部活は帰宅部で成績は至って平均。好きな食べ物はラーメンで、趣味は映画・音楽。
身長やら体重はまだ教えれる仲じゃないかしらね?」


「え?姫夜女学園?」


以前、美苗とカラオケに行った時、美苗の言ったことが浮かんできた。そしてその噂程度のものが、今の依奈には現実になっていった。


「まぁ、あなたが今感じてること、そして女学園の噂はほぼ間違ってる。
だけど、私はレズよ。女の子が好きなの。悪い?」


「え?い、いや...悪いなんて....」


「もしここで否定したりしたら、二度とまともな恋愛が出来ない脳味噌にしてやったわ。
まぁ、否定してくれるのを私は望んでたけどね。」


身体ではなく、脳をいじくられる。
生々しく、気味が悪かったので依奈は苦笑いが精一杯だった。