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「ん...んんっ!.......ハッ!!」


依奈は汗だくでベットから飛び上がった。
部屋の中はエアコンが効いており、毛布とパジャマも薄い生地のものだった。

原因は夢、悪夢にあった。
今にでも鮮明に思い浮かんでしまう来希の姿。
依奈は生まれて初めて死体を目の前にした。つい数十分前まで動いていた人間が、今ではただの肉塊。しかも死因も死因、残虐そのものだった。

依奈は口に手を抑え、混み上がった吐き気を必死に堪えた。


確かに来希は憎かった....章ちゃんを死に追いやって、のうのうと生きてる屑。
私だって何回殺してやりたいかって思ったことか...
だけど、違う...殺すのは間違ってるってハッキリわかる....しかもあんなやり方...


「....一体誰が...あんなの...本当に人の仕業なのかな....」


ボソッと呟きながら、依奈はベットに置いてある時計を見ようと立ち上がった。


「...今一体なん....ッ!!痛!!こ、これって!」


依奈の首後ろに鋭い痛みを感じた。この痛み、そして箇所、あの忘れかけたトラウマレベルの悪夢と同じだった。
昨日の来希の一件で帰るのも遅く、来希の死で不本意に目覚め、吐き気も覚えている中、あの悪夢のような実体験が今まさに起ころうとしていた。