「どういう...ことだ?」


「俺が見つけた時、来希はブクブクに太ってた....口からは...色んな虫が沸いて出てきてたんだ。口に入りきらない程いっぱいの....白目むいて、もう完璧に生気は感じられなかった...
たった二十分だぜ?来希と別れてからたったの二十分....なのに....あんなんになる訳ないだろ...虫に意志が無い限りそんなのありえねぇって...」


清都から告げられた全く現実性もない答え。
二人はそんな答えを受け入れる訳もなく、苦笑いをする。だが、本人達は気付いていないが心の端では信じていた。


清都の表情、態度が脳を信じ込ませていた。
京吾は動揺が出るわけもない綺麗な偽の仮面が剥がれながらも、スマホの中の三人の集合写真をただ見詰めていた。
その時抱いていた感情は当の本人にも表現出来ないものだった。